C-130J (航空機)...
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アメリカ合衆国の軍用輸送機アメリカ合衆国海兵隊の装備ロッキード・マーティンの航空機
空軍州兵米国輸送機ロッキード・マーティンロッキードC-130 ハーキュリーズ航空機1991年コックピットグラスコックピットボーイング787ボーイング777ホログラフHUD航空士フライトエンジニアロールス・ロイスアリソンAE 2100D3プロペラハミルトン・スタンダードダウティ・ロートル航続距離増槽ローンチカスタマーイギリス空軍アメリカ空軍ハリケーン・ハンターアメリカ海兵隊空中給油機監視任務30mm機関砲ヘルファイア誘導爆弾火力支援2012年2月2015年大量生産エアバス A400Mエンブラエル C-390アメリカ合衆国イギリスイスラエルイタリアイラクインドオーストラリアオマーンカタールカナダ韓国クウェートサウジアラビアチュニジアデンマークノルウェードイツフランス
C-130J (航空機)
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C-130J スーパーハーキュリーズ
アメリカ空軍州兵用のC-130J
用途:戦術輸送
分類:輸送機
製造者:ロッキード(ロッキード・マーティン)社
運用者
アメリカ合衆国(空軍、海兵隊、沿岸警備隊)
オーストラリア(オーストラリア空軍)
イギリス(イギリス空軍)他
初飛行:1996年4月5日
生産数:400機(2018年2月時点)
運用開始:1999年
運用状況:現役
ユニットコスト:6,200万USドル(2008年)
C-130Jは、米国製の軍用輸送機であり、ロッキード・マーティン社の前身の1つであるロッキード社のC-130 ハーキュリーズの新世代型として開発された航空機である。愛称はスーパー・ハーキュリーズ(英:Super Hercules)。
目次
1 概要
2 バリエーション
3 運用国
4 仕様
4.1 比較
5 出典・注記
6 関連項目
概要
従来のC-130に代わる新世代型として1991年から開発されたのが、このC-130Jである。
従来型の基本設計はそのままに、新型ミッションコンピューターを導入し、コックピットを大型ディスプレイ4つ(5つないし6つのバージョンもある)に小型ディスプレイ5つ、そして入力装置からなるグラスコックピットに改修しており、ボーイング787やボーイング777の最新ロットに装備されている釣り下げ型ホログラフ式HUDを装備している。これにより完全に2人乗務での飛行が可能となったため、航空士やフライトエンジニアが搭乗する必要はなくなり、人件費の削減に貢献している。ただ、オブザーバーなどの追加の搭乗員用に第3の座席が設けられている。
その他にも、エンジンをロールス・ロイス/アリソン製のAE 2100D3に換装、プロペラをハミルトン・スタンダード製の平面型四翅(54H60)から、ダウティ・ロートル製の三日月形六翅(R391)に変更している。これらの改修により最大速度や上昇性能、航続距離が従来型より向上し、離陸滑走距離はさらに減少した。翼下の増槽は取り外されているが、装備することは可能である。
ローンチカスタマーはイギリス空軍で、現在ハーキュリーズ C.1/C.3(C-130K)の後継として導入している。その他、アメリカ空軍は通常型に加えてEC-130/HC-130/MC-130の後継と、ハリケーン・ハンター用としても導入している。
アメリカ海兵隊が採用した空中給油機型のKC-130Jは、ISR(インテリジェンス、監視、偵察)兵装キットを組み込むことにより監視任務および30mm機関砲、ヘルファイア対戦車ミサイル、誘導爆弾を用いての地上部隊への火力支援が提供できる。これはハーベストホーク[1]と呼ばれ、地域制圧のような精度を必要としない任務に用いられる。
純粋な輸送機型の売れ筋は胴体延長型のC-130J-30で、通常型はほぼ派生型のベース機として生産されている。2012年2月にはローコストモデルであるC-130XJの設計が年内に完了し、2015年から引き渡しが可能になると発表された。
旧型のC-130が機体寿命を迎えるにつれ順次置き換えが進んでいるが、現時点での生産数は400機程度で、H型の1,087機、E型の491機よりも少ない。C-130を運用している国は多いにも関わらず、かつてほど生産されていない背景としてあるのは、従来型が長く大量生産された関係でまだ後継機を必要とする国が少ないこと、中古機の購入や既存機の近代化改修にも一定の需要があること、競合機がほぼ存在しなかった頃に比べてより大型のエアバス A400Mや同クラスのエンブラエル C-390など選択肢が増えていることが挙げられる。
バリエーション
- C-130J
- 基本型。
- C-130J-30
- 胴体を4.57m延長し、34.36mとしたストレッチモデル。
- AC-130J
ガンシップ型。愛称はゴーストライダー。
- EC-130J
- 心理戦・情報戦活動型。愛称はコマンド・ソロ。
- HC-130J
捜索救難機型。アメリカ沿岸警備隊は海上哨戒、物資輸送も兼務する多目的型のHC-130Hから移行中。- アメリカ空軍向けはコンバット・キングIIと呼ばれる。
- KC-130J
空中給油機の機能を付与したもの。
- MC-130J
- 特殊部隊支援機型。愛称はコマンドーIIあるいはコンバット・シャドウII。
- SC-130J
- 海上哨戒機型として計画。愛称はシー・ハーキュリーズ。
- WC-130J
ハリケーンやサイクロンを観測する、アメリカ空軍のハリケーン・ハンター型。愛称はウェザーバード。- CC-130J
カナダ軍向けC-130J-30の名称。なお、アメリカ国防総省の形式登録プログラムの都合で、アメリカのC-130J-30がこの形式を名乗っていた時期があった。- ハーキュリーズ C.4
- イギリス空軍向けのC-130J-30。
- ハーキュリーズ C.5
- イギリス空軍向けのC-130J。
- C-130XJ
- 胴体を短縮し、電子機器などを簡素化した廉価版。現在開発中。
- LM-100J
- C-130J-30の民間型。2014年2月3日に計画のローンチが発表され、2017年5月25日に初飛行した[2]。
運用国
アメリカ合衆国
- アメリカ空軍
- 92機 (C-130J-30:62機、C-130J:10機、EC-130J:3機、HC-130J:2機、MC-130J(コマンドーII):1機、WC-130J:10機)
- アメリカ沿岸警備隊
- 7機(HC-130J)
- アメリカ海兵隊
- 44機(KC-130J)
イギリス
- イギリス空軍
- 24機(C.4:14機、C.5:10機) 欧州NATO軍を中心に量産続くエアバス A400Mの調達に伴い、C.5は2019年までに退役する予定。C.4は2035年までの運用が予定されている。
イスラエル
- イスラエル航空宇宙軍
- C-130J-30を9機発注
イタリア
- イタリア空軍
- 21機(C-130J:4機、C-130J-30:10機、KC-130J:7機)
イラク
イラク治安部隊(再軍備後の西側空軍組織)
- C-130J-30を6機発注し、2016年5月現在3機を保有。
インド
- インド空軍
- C-130J-30を6機、さらに6機を追加発注
オーストラリア
- オーストラリア空軍
- C-130J-30:12機
オマーン
- オマーン空軍
- C-130J-30を2012年に1機、C-130Jを2014年に2機受領。
カタール
- カタール空軍
- C-130J-30:4機
カナダ
- カナダ空軍
- CC-130J:17機
韓国
- 大韓民国空軍
- C-130J-30を2014年に4機受領予定
クウェート
- クウェート空軍
- KC-130Jを3機発注
サウジアラビア
- サウジアラビア空軍
- C-130J-30を20機、KC-130Jを5機発注、2016年3月に2機のKC-130Jを受領。
チュニジア
チュニジア空軍(アラブの春終結後親米新政府)
- C-130J-30を2013年、2014年に1機ずつ受領。2機保有。
デンマーク
- デンマーク空軍
- C-130J-30:4機
ノルウェー
- ノルウェー空軍
- C-130J-30:3機 ノルウェー国内での2012年の事故で、1機喪失し現在3機保有。
- 重視するPKO活動に支障が出るとして純増分含めC-130J×2機の追加発注中。
ドイツ / フランス
- フランスを拠点とする共同の輸送機部隊で運用する[3]。
仕様
出典: Jackson, Paul (2004). Jane's All the World's Aircraft 2004-2005. Jane's Publishing Company Ltd.. pp. 700-702. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit}.mw-parser-output .citation q{quotes:"""""""'""'"}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/65/Lock-green.svg/9px-Lock-green.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg/9px-Lock-gray-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/aa/Lock-red-alt-2.svg/9px-Lock-red-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration{color:#555}.mw-parser-output .cs1-subscription span,.mw-parser-output .cs1-registration span{border-bottom:1px dotted;cursor:help}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4c/Wikisource-logo.svg/12px-Wikisource-logo.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output code.cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:inherit;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-visible-error{font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#33aa33;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration,.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-right{padding-right:0.2em}
ISBN 978-0710626141.
諸元
乗員: 2名
定員:
C-130J: 兵員92名(空挺隊員であれば64名)
C-130J-30: 兵員128名(空挺隊員であれば92名)
ペイロード: (2.5G)
C-130J: 18,955 kg (41,790 lb)
C-130J-30: 17,264 kg (38,061 lb)
全長:
C-130J: 29.79 m (97 ft 9 in)
C-130J-30: 34.37 m (112 ft 9 in)
全高: 11.84 m (38 ft 10 in)
翼幅: 40.41 m (132 ft 7 in)
翼面積: 162.12 m2 (1,745.0 sq ft)
空虚重量:
C-130J: 34,274 kg (75,562 lb)
C-130J-30: 35,966 kg (79,291 lb)
最大離陸重量:
標準: 70,305 kg (155,000 lb)
過積載: 79,380 kg (175,000 lb)
動力: ロールス・ロイス/アリソン・エンジン社製AE2100-D3 ターボプロップエンジン、3,424 kW (4,591 shp) × 4基
性能
超過禁止速度: 700 km/h (378ノット)
巡航速度: 645 km/h (348ノット)
失速速度: 185 km/h (100ノット)
航続距離: 5,250 km (2,835海里) ※ペイロード18,144 kg、予備燃料Mil-C-5011A
実用上昇限度: 9,315 m(30,560 ft) ※66,680 kg AUW時
上昇率: 640 m/分 (2,100 ft/分)
離陸滑走距離: 930 m (3,050 ft)
着陸滑走距離: 427 m(1,400 ft) ※58,967 kg AUW時
最短離陸滑走距離: 549 m (1,800 ft)
翼面荷重: 433.7 kg/m2 (88.83 lb/sq ft)
馬力荷重(プロペラ): 5.14 kg/kW (8.11 lb/shp)
プロペラ
コックピット
機首
比較
C-2 | A400M | C-17 | Y-20 | C-130J | KC-390 | An-178 | Il-276 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
画像 | ||||||||
乗員 | 3名 | 3-4名 | 2-4名 | 3名 | 3-6名 | 2名 | 3名 | 2名 |
全長 | 43.9m | 45.1m | 53.0m | 47.0m | 29.79m | 33.43m | 32.95m | 33.2m |
全幅 | 44.4m | 42.4m | 51.8m | 45.0m | 40.41m | 33.94m | 28.84 m | 30.1m |
全高 | 14.2m | 14.7m | 16.8m | 15.0m | 11.84m | 11.43m | 10.14m | 10.0m |
空虚重量 | 60.8t | 76.5t | 128.1t | 100t | 34.25t | - | 48.5t | - |
基本離陸重量 | 120t | - | 263t | - | 70.305t | - | - | - |
最大離陸重量 | 141t | 136.5t | 265.35t | 220t | 79.38t | 81.0t | - | 68.0t |
最大積載量 | 32t(2.5G) 36t(2.25G) | 30t(2.5G) 37t(2.25G) | 77.519t | 66t | 19.050t | 27t | 18.0t | 20.0t |
発動機 | CF6-80C2K1F×2 | TP400-D6×4 | F117-PW-100×4 | D-30KP-2×4 | AE2100-D3×4 | V2500-E5×2 | D-436-148FM×2 | PD-14M×2 |
ターボファン | ターボプロップ | ターボファン | ターボプロップ | ターボファン | ||||
巡航速度 | マッハ0.80 890km/h (高度12,200m) | マッハ0.68-0.72 781km/h (高度9,450m) | マッハ0.74 830km/h (高度8,530m) | マッハ0.75 | マッハ0.59 671km/h (高度6,700m) | マッハ0.80 850km/h | マッハ0.77 825km/h | マッハ0.75 810km/h |
航続距離 | 0t/9,800km 20t/7,600km 30t/5,700km 36t/4,500km | 0t/8,710km 20t/6,390km 30t/4,540km | 0t/9,815km 72t/4,630km | 40t/7,800km 66t/4,500km | 0t/6,445km 16.3t/3,150km | 13.335t/4,815 km 27t/2,593 km | 0t/5,500km 5.0t/4,700km 18.0t/1,000km | 0t/7,300km 4.5t/6,000km 20t/3,250km |
最短離陸滑走距離 | 500m | 770m | 1,000m | - | 600m | - | - | 1,050m |
運用状況 | 現役 | 実用試験中 | 開発中 |
出典・注記
^ "Harvest HAWK"の"HAWK"は"Hercules Airborne Weapons Kit"(ハーキュリーズ空挺武装キット)の略
^ ロッキード・マーティン、LM-100Jスーパーハーキュリーズで初飛行
^ ドイツとフランス空軍、共同でC-130J運用へ 4機から6機を配備
関連項目
- C-130 (航空機)
- C-27J スパルタン
Y-9 (航空機) - 中華人民共和国がC-130J並の性能を目標に開発した新型中型輸送機。
統合多用途・将来型垂直離着陸機計画 (Joint Multi-Role / Future Vertical Lift , 略語:JMR / FVL )
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カテゴリ:
- アメリカ合衆国の軍用輸送機
- アメリカ合衆国海兵隊の装備
- ロッキード・マーティンの航空機
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